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「明日、珠海にプリンターのカートリッジを2個届けてください」


 篠田雄二(37)の携帯電話には、中国各地の港に物品を届けて欲しいというメールや電話がひっきりなしに入ってくる。

 仕事は仲間と始めた船用品調達業、通称船具屋。日本の船が中国の港に寄港すると、燃料や船上での生活に必要な食料や日用品を納品する。世界の工場、世界の市場である中国の港には、寄港するコンテナ船が急増している。中国の船具屋に頼んだほうが安いが、日本人の要求する細かなニュアンスは伝わりにくい。篠田らはそこに目をつけた。

 日本の船会社で機関士として10年働いたが、陸上勤務になった。コスト削減のため船員が日本人からフィリピン人などの外国人に代わっていた。ちょうどその頃、軽い気持ちで始めた中国B株が3倍に高騰。中国ならチャンスがあるかも、と02年に渡った。

 日本ではコストの安い人材に置き換えられる立場だったのに、中国に来ると、ビジネスのヒントに巡り会えた。

 2,3年前からは、中国の造船所で船の修繕もしたいという日本の船主の依頼が増え始めた。日本の船主の要求は高い。多いときには中国人修理工のべ500人を指揮し「日本基準」で現場を監督する。

 「船具屋、船用品貿易、沖修理、中国で船のことなら何でも任せられる。そんな船舶110番のような存在になりたい」

 船員時代の同僚も近々、上海へやってくる。

 「中国に勝つか負けるか」その境目は想定外の困難への対処で決まる。




            (以上本文記事抜粋・記者・須藤みか様承認済み)


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    総合週刊誌AERA(2011年1月3日-10日合併増加号)に弊社篠田を紹介頂きました。